2020-04

東京漫才を彩った人々

太平洋子・三升小粒

太平洋子・三升小粒は、高度経済成長期に活躍した漫才師。100キロ近い大女の太平洋子と小柄でヒョロヒョロの小粒との対比で人気を集め、落語協会系の寄席で活躍した。太平洋子はおデブタレントの先駆けとして活躍したが夭折。三升小粒は後年、「林家ライス」と改名し、妻の「カレー子」と共に環境漫才やいじめ防止漫才などを開拓した。
東京漫才を彩った人々

柳家語楽・大和家こたつ

柳家語楽・大和家こたつは戦前戦後活躍した夫婦漫才であるが、漫才よりも語楽演じる「膝人形」なる奇芸で人気を集めたという不思議な芸人である。晩年その芸が注目され、澤田隆治や木村万里に見いだされ、『花王名人劇場』や劇場などにも出演し、晩節の花を飾った。
東京漫才を彩った人々

青木長之助・松葉栄子

青木長之助・松葉栄子は戦後活躍した夫婦漫才。青木長之助は浅草で人気を博した青木の玉乗りの子孫筋で、子飼いの芸人であった。栄子は戦前にしては珍しい大学出身の女性で、異色のコンビであった。三味線も踊りも達者な漫才師として浅草を中心に活躍を続けたが、パッとした人気を得ることなく自然消滅をした。
東京漫才を彩った人々

大正坊主

大正坊主は、漫才よりも八木節の名手として知られた人物である。大正坊主という名前の通り、坊主頭の人物であった。堀込源太の親友であり、最大のライバル。豪快な源太に対し、優美で洗練された八木節で一世を風靡した。八木節衰退後、漫才に転向し、東京漫才の先駆けの一人として活躍。八木節との二足わらじで奮闘を続けることとなった。
東京漫才を彩った人々

青空千夜・一夜

青空千夜・一夜は、戦後活躍した漫才師。コワモテで大柄な一夜、小柄でカッパのような千夜の凸凹コンビで人気を集め、ラジオ・テレビ時代の寵児となった。またコロムビアトップ・ライト率いる青空一門の大番頭としても活躍。多くの後輩や弟子の面倒を見た。
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玉松サチ子・ミスワカミ

玉松サチ子・ミスワカミは戦後活躍した女流漫才師。「玉松」「ミス」の亭号の通り、関西のミスワカナ・玉松一郎の弟子であったという。実力はあったというが、よく判らない点が多い。
東京漫才を彩った人々

ロマンスガールズ

ロマンスガールズは戦後活躍した歌謡漫才グループの一つ。ロマンス清美・由美・多枝子という三人の女性で構成されており、関西のかしまし娘や東京のさえずり姉妹などと人気を競い合ったという。古典物を得意とし、若くて華やかな芸風で人気を集めたものの、多枝子の脱退でトリオを解消。残された二人は漫才コンビとして続投することとなった。
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井上耕・今井真理子

井上耕・今井真理子は戦後活躍した夫婦漫才師。「音楽列車」と称して民謡や浪曲のリズム、お経などを演奏して見せるコメディバンドで人気を集めたという。井上耕はかつてハワイで人気を集めたという「スリースリースモークショー」のリーダーだったというが、謎が多く不明な点の多い芸人である。

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